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全選手のショートプログラムが終わった。
優羽が7位で、レーウィン選手が2位。
そして、私が1位だった。
ショートで1位を飾れたことは本当に嬉しかったけど、やっぱり世界記録を塗り替えたかった。
ゾーンまで入って世界2位。
「悔しい……。」
「悔しいか……。
紗羽ちゃんは、凄いな。」
「え?」
「俺は、世界大会でショート1位だったら素直に喜んだ。
その記録が歴代何位であっても。
でも紗羽ちゃんは、それじゃ物足りないんだろ?
……そういう所が日本の選手に足りてなかったのかもしれない。」
「たぶん全日本の時にこの記録を出してたら、喜んだと思います。
だけど、今朝レーウィン選手に声をかけられたんです。''あなたの演技を楽しみにしてる''って。
その言葉を聞いて、これ程偉大なスケーターと争えると思ったら、負けたくないって思いました。
それでショートの演技に挑んで、今の私にはここまでの演技が精一杯だっていう演技が出来たんです。
なのに、レーウィンに勝てなかった。」
「もう一つレーウィンが世界記録を持ってるものがある。何か分かるな?」
「ショート、フリー合わせての世界記録。」
「あぁ。フリーの世界記録保持者は、紗羽ちゃん、お前だ。……勝てる余地はまだある。
明日は、4回転思う存分跳んでこい!!」
「はい!!」



