「こんにちは風華のお母さん!自分は神崎 辰吾っす!風華には学校生活、日常を共にお世話になっている上!親友であります!!その風華を説得するなら風華の親友の一人であるこの辰吾が!!必ずも力になっ」


「うるせぇ!!人ん家なのによくもまぁそんな大きな声で自己紹介できるな!」


辰吾のうるささに耐えられなくなった私は脇腹に思いっ切り足蹴りを浴びせた。辰吾は蹴られた脇腹を抑えながら数歩よろよろと下がった。そして口角を上げて


「ふっ。まだまだ甘い....」


「死ね!」


辰吾が言い終わる前に今度は顎に蹴りを食らわせ、ガタイはデカイといえ流石の辰吾もそのまま力なくして倒れた。


「ちょっと咲ちゃん。やりすぎなんじゃ....」


「いいんです!いつもこんな感じなんで!」


心配そうに言ってくるおばちゃんに辰吾の怒りを少しぶつけたような口調でいい、その矛先は隣で軽く笑っている秀哉に向ける。


「秀哉!なんでこんな奴呼んできたんだよ!」


「ちょ....こんな奴はひど....」


「うるせぇ!」


死にかけの辰吾に更に追い討ちで蹴りを入れる。それを見て秀哉は更にクスクスと笑う。
そんな秀哉を睨みつけると秀哉は目を逸らして手で口を隠した。だが笑っているのは明らかだ。
実際おばちゃんに言った通りこれは日常茶飯事。辰吾がダル絡みしてきたり、うるさい時は私が蹴りを入れて秀哉と風華が笑う。