「...そんなことがあったのか....」
秀哉は隣で悔しそうにそういった。
私が今の現状を説明している時に徐々に二人の顔付きが変わっていき、説明し終わった頃には凄く難しい顔をしていた。
おそらく感情が私みたいにごちゃまぜになっているに違いない。
「その話って風華のイタズラとかそう言うのはないのか?...まだ日にちはそう長くはたってないんだし....」
自信なさげに秀哉が言うがその可能性が低いのは秀哉自身も分かっていることだろう。
「風華の性格上ありえないよ....こんな度がすぎるドッキリなんて....」
「そうだよな....」
風華は本当に親孝行でいいやつだ。ドッキリなんて仕掛けられたことは物を少し隠された程度しかなかった。
何より親に心配させることは最も嫌っている行為だ。
「...それから風華から連絡はきたの?」
「いいえ...ここへ来るまで何回か電話をかけたんですけど...」
電話の履歴を見ながらそういった。
五回かけて繋がりはしていたが応答しなかった。
「......恵実さんを襲ったっていう"あの女の人"...いったい何の目的で....」
おばちゃんが悩むように呟いた。
それに関しては私も分からないし、風華自身分かっていないだろう。