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咲へ
咲。この手紙を読んでいるということは私は多分行方不明とかそんな感じかな。もしかしたら私の言葉を信じて見に来てくれたのかもしれないね。
電話で伝えたと思うけど、私は恵実を助けにある"女の人"がいる旅館、「彩澄旅館」にいるよ。「首なしトンネル」の近くにあるんだ。
咲、間違っても私を助けに来るなんて思わないでね。私は咲にまで危険になることは望んでないよ。
勿論お母さんにも言わないで。お母さんはいつも心配性で絶対助けにくるから...
咲、私のことは忘れて。私が戻る気配が全くなくなったら警察を呼んだりしたり対応してね。"あの女の人"が咲やお母さん、秀哉くんに手を伸ばさないようにして欲しい。
本当にこんなこと頼んでごめんなさい。無関係の咲にこんなこと頼むのは間違っていることは分かってる。だけど、私の最後のワガママだから。
咲。今まで本当にありがとう。
咲と暮らしてきた毎日は本当に楽しかったよ。
一緒に学校に登校したり、話したり、遊んだり。毎日の些細なことさえ楽しく思えたよ。
私は咲と友達になれて本当に良かった。
迷惑ばっかかけてごめんね
バイバイ
咲
風華より
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