首取り


「うわああああああああああ!!たっ助け」


チャラ男の友人は赤く生暖かい液体を撒き散らしながら倒れた。
私にも少しかかり、失神してしまいそうだった。
吐き気に襲われ、ガクガク震えが止まらない。
実里さんは何事もなかったように鼻歌を歌いながら進んでいく。
引っ張られながらも後ろを見ると、チャラ男は背中に穴が空いていて、その友人は顔が途中から無くて、半分だけになった脳が剥き出しになっていた。
私は嘔吐しながら実里さんに引っ張られていった。
もう逃げられない。もう助からない。
心の隅でそんなことを思ってしまう。

何処かの部屋の戸が開き、中に入ったのが分かった。
すると段々下の方へ向かってるのがわかった。
この旅館は一階しかない。ということは地下へ向かっていることをすぐに理解した。


「お客様の肌ってとても綺麗ですよね。私...我慢しようとしたんですがツイツイ舐めちゃって...それでも気づかないお客様は、ハッキリ言って馬鹿ですね!!あはははははははははははは」


突然そんなことを言う。
舐めた!?いつ!?どこで!?
私はチンプンカンプンだった。
だが思い当たることが一つ浮かび上がった

私が実里さんを抱きしめた時か!!あれは涙じゃなくて舌だったのか!!

今思えば実里さんの不審な行動はいくつもあったのに...
恵実の名前を出した時の実里さんも異常だったのに...
さっき会った時もお客様と特定できていた。
目が見えないから従業員かもしれないのに。
まるで私が叫ぶのをわかっていたかのように...