本当にアバウトだ...
だが時間が限られているのも確かだし、これ以上は考えると頭が破裂しそうになる。
旅館の構造は受け付けの横に貼ってあったので容易に分かった。

これから行動しようと思っているがもしもの事がある。
あの女の人。トンネル。旅館の存在を誰かに知らせたい。それも最新の情報を...
そう思い左ポケットにしまっていたスマホを手に取り電話をかけた。

プルプルプルプルプルプルガチャ

意外にはやく掛かってくれてホッとした。


「...もしもし?」


「もしもし咲?」


少し疲れているような声で言った。
咲は今まで私を助けてくれていた。
だからこの案件には触れさせたくない。
親に掛けようか思ったが心配はかけさせたくなかった。


「いい?咲。これから言う事をちゃんと聞いてね。」


信じてもらえないのを覚悟している。
大事なのは情報を伝えれるかどうかだ。
一息つけて私は今まで起こったことを話す。