首取り


「お、おい!人がいるぞ!行ってみようぜ」


それの言葉をきっかけに止まっていた足を俺達は歩め、人がいるであろう所に進んでいった。

今思えば俺はこの足を止めて"全焼してるし、何か変だ。ここは帰ろう"と言えば良かったと思う。それを思っていたんだ。だけど、好奇心と清水さんと一緒に少しでも居たいという下心が俺を邪魔した。

その全焼した建物の前に行くと、一人がかつては玄関だったであろう黒い床へ正座で座っていた。
その一人は紫色の着物を着ており、顔全体を乱雑に包帯をぐるぐる巻きにしてあった。しっかりと巻いていないため、その包帯の隙間からは肉が爛れているのが見えていた。


この時はサークルメンバー全員が可笑しいと思った。まさかこの後自分に起こる悲劇が来るとは思ってもいなかった。だが、可笑しいからこそ好奇心が増していく。誰も引き返さなかった。



「ようこそ"彩澄旅館"へ。私はこの旅館の女将をさして貰っています"鈴木 幸江"と申します。この度は遠いこの彩澄旅館へ来て頂きありがとうございます。ですが、見ての通りこの旅館。つい最近に全焼してしまいまして...ですが、折角来てもらったので私なりに他の所では味わえない特別サービスを設けさせていただきたいと思っています。」


「え?マジ?他の所じゃ味わえないサービス?何それ?すんごいテンション上がるんだけど!ねぇ!皆サービスだけは受けてみない?」