首取り


秀哉は目が真っ白だった。


「しゅ...秀哉?...」


秀哉は足に力を溜め込んでこちらへ向かって飛んできた。私は急接近してくるのを本能的に後ろへ下がるのと同時に秀哉が窓を破って部屋に侵入してきた。


「ハハハハハハッ!残念だったな!!あの潰れたのは俺の身体だ!その後コイツは自殺しようとしたんだが、俺の方が取り込むのが早かったらしいな。...まぁダメージは残ってはいるがな。」


そんな....秀哉の犠牲は無駄だったってこと?
なんで...なんで!どうしていつもこうなるの...コイツらの執着心は一体何なのよ!


「いや...嫌ッ!」


私は部屋を出て階段を転びそうになりながら降りた。後ろで伊介が追ってきているのが何となくだが分かる。ドアには鍵がかかっている。だから私はリビングの窓を壊して外へ出ようと、リビングに向かってそのまま窓に突進しようとした。だが、あと少しの所で服を捕まえられて止められてしまった。ブチブチと服が破ける音を聴きながら私は後ろのキッチンの方へ投げられた。
キッチンの上の棚に激突し、そのまま落下。上の棚に置いてある皿などが降ってきて、身体の色々な箇所に当たった。

もうだめだ...もう逃げられない...
安心からの絶望。もう逃げ切れる気がしなかった。

伊介は近付いて私の首を掴んだ。息が出来なくなり苦しい。喉元が熱くなっていく。だが、伊介の目的は首を締めることでは無かった。首を持って振り下げている手刀で私の身体を貫こうとして、正に貫いた。