首取り



「俺は誰よりもこの身体のことを、自分に課せられた運命を自覚している。母親が死ぬ時、育てた二代目との会話を聞いたんだよ。俺は実里のように幼児ではない。数十年生きているのは自覚している。だから、俺は両目を取り出し少し高い義眼を付けてやった。白目じゃないのが大きくてな、全員俺がグルとは思わなかったのだろうな...」


「何で....裏で行動してるの?するとしても何でこんなギリギリに...」


「スリルだよ。咲ちゃん!...あんま長生きしてると何をやってもつまらないんだよ。拷問ですら飽きてしまった。だからギリギリまで待つんだ。バレるかどうかのスリルが堪らないんだよ。」


「じゃあ...風華はお前の暇つぶしの為に死んだっていうのか!?」


「俺はアイツを跡継ぎにして生かしておこうと思っていたんだが...まぁそうなるな。あそこまで粘る奴も初めてだったし、楽しかったぞ」


「お前...絶対に殺す!!」


「ハッ!どうやって殺すんだ?そのちょっくら痺れる玩具で殺すのか?この...車をこんな風に扱える俺をどうやって殺るんだ?」


伊介はまだスタンガンのダメージが残っているのか、ぎこちない歩きで真樹の車まで近付くと片手で車を掴み、持ち上げたかと思うとすぐ横のガードレールの先に投げ捨てた。車は何回か壁に当たった音を出すと地面に落ちた音を出した。