首取り


私は酷く混乱して上手く口が回らなく、恥ずかしく思うが、秀哉はそんな私を見ても笑ってはいない。緊張した顔をしていた。そこで私の馬鹿みたいな感情は消えて、秀哉の緊張が私にも伝わった。
何か分からないが、今から秀哉は何かをするつもりだ。


「...その前に二人共。こっちに来てくれ。頼む...」


そのお願いに省吾君は何の迷いもなく来てくれた。だが、ガムくちゃ男は文句を吐き散らしながら向かってくる。本当にガムくちゃ男と省吾君は正反対の関係だな...


「んで?何なんだよ。わざわざ車にお前が来ればいいのに呼んだからには余程の重大発表なんだろうな?」


「あぁ。そうだ。重大発表だ。...咲、気をつけろ。この二人のどちらかが伊介の可能性が高い。」


「え?秀哉...一体何を...」


「言葉の通りだ。どっちかが伊介だ!」


秀哉の感じ取っていたものはこれか。だが、この二人に伊介の可能性は限りなく少ないものだ。何故なら...


「そ、そんなことはないぞ秀哉。もし伊介がこの二人の誰かだとしても、目は白目の筈だろ?幸江さんも"二人は盲目"って言ったわけだし。」


「あぁ。それは俺も思った。だが、実里と愛梨のやり取りを見て思ったんだよ。黒目が浮き上がっただろ?もしかしたらこの呪いの力を完璧に操る事が出来たとしたら、そういうことも可能じゃないかって....」


「じゃ、じゃあどうやって見分けを付けるんだよ!私にはさっぱり....まさか、二人を殺すんじゃないだろうな?」