「まぁ...よく分かんねぇけど...いいんじゃね?」
真剣に意見を言ってくれた二人に対してなんだこの温度差は!一回実里に襲ってもらわせたいもんだ。
秀哉はその二人の言葉を聞いてため息を吐いた。いや、どちらかと言えば安堵の吐息だ。
秀哉のこの行動が私には理解出来なく、秀哉は「いこう」と一言言うだけでそのまま私達は歩き出した。
そこから歩き出して数分。私達は遂に森を抜けることが出来た。ここは完全に旅館の敷地外、呪いの範囲外だ。
私は腰を思わずおろした。今までの体験で無意識に入っていた緊張状態から一気に解放された。
これで...私達は助かったんだ...
生を噛み締めている中、ガムくちゃ男がそれを気にもせず軽い口調で私達に言った。
「お〜い。そこで座んなくていいからよ。さっさと俺の車に乗れよ。お前らを今回だけ特別に乗せてってやる。そこでゆっくりしろや間抜け共」
ガムくちゃ男に殺意が湧いた。こいつはどんだけ人をおちょくれば気が済むんだ!?今すぐにでも殴り掛かりたい!!...だけど、送ってもらえるのは有難いし、ここは家に着く直前まで殴らないでやる。
私はゆっくりと立ち上がり、ガムくちゃ男の方へ行こうとすると、秀哉に手を掴まれた。
咄嗟のことでドキッとする。思考が一時停止した。
「しゅ、秀哉?ど、どどどうしたんだ?」



