「お、おい。咲。この地蔵ってこんなに怖いもんだったっけ?....」
秀哉は最初は違和感くらいしか感じなかったが、今ではガッツリ恐怖している。今思えば呪いのかかり方に関係するのであろう。私は実里の言葉を電話越しと言えど聞いた。だが、秀哉とおばちゃんは実里の存在を知っているだけ、辰吾に至っては何も知らない状態だった。
今では実里の声を聞いたことがある皆が恐怖した。
「...秀哉。こいつを壊そう。それで呪いが解けるかもしれない!中から出た私達はどうかは分からないけど、外の人達はまた今回犠牲になっていった人を忘れちゃう!死んだ人のためにも壊そう!」
私の提案に秀哉は沈黙で答えた。そして秀哉はギロりと睨んできた。その目付きに一瞬怯みそうにもなり、釘付けになりそうにもなりながらその目を見ると私を見ていないことに気付いた。秀哉は二人を睨んでいたのだった。なんで睨んでいるかは全然知らない。だが、秀哉には何か感じ取っているものがあるのだろうか?
「...いや。辞めておこう。この地蔵を今壊すのは危険だ。俺達の身に何かあるかもしれないしな。壊すにしてもまずはこの場から離れることが先決だ。」
秀哉のこの言動。私は突っかかりたいが、秀哉の表情は明らかに強ばっている。汗を額に垂らして眉間にシワを寄せた。
「僕も秀哉君の言う通りにやめた方がいいと思う。その呪い?がかかってるんでしょ?それならちゃんと正しい解き方があるかもしれない。今は逃げよう。」



