この炎はおばちゃんと風華、今までの犠牲者をちゃんと救ってくれるだろう。生き物が恐れる炎を私は神々しく思えてほかならない。まるで聖者。犠牲者のみならず加害者までをも浄化して、救ってくれる聖者そのものに見える。
大門にも火が着火し、崩れていく。もう本格的にここから立ち去らないといけないようだ。私は秀哉と共に旅館を後にした。
すると少し先に二つの影が視界にうつった。
その影は私達から離れていく。
「ま、待って!!」
私は秀哉の身体を支えながら今出せる最大のスピードでその影に向かう。影は私の声に反応してそこで止まって待ってくれていた。夜のせいで見えなかった二つの影も、近付いていくとハッキリと見えてきた。
その二つの影の正体は新堂 真樹。通称"ガムくちゃ男"
そして源太さんと幸江さんに殺されてしまったとばかり思っていた省吾君がいた。
省吾君は肩を負傷しているのか片手で押さえ、血があらゆるところに着いていた。
それに対してガムくちゃ男は会った時と変わらない程綺麗だった。何処にも負傷はないし血なんかも付いていなかった。
だが顔は真っ青だ。
「!テメェら生きてたのか。...あの旅館は何なんだよ!!なんで人が首が無くて死んでんだよ!?それにあの火。あれはお前らがやったのか!?」
こいつ....何も知らないのか。また一から説明するの面倒臭い...



