「ふ、ふざけんな!それだったら秀哉こそ逃げろよ!私が残る!風華はアンタのことが好きなんだぞ!?だからお前が死ぬことは望んでなんかいないに決まってる!!」
「そんなこと言ったらお前だって風華の親友。この中で死ぬのは誰一人として風華は望んでなんかいない。だけど、俺は料理を食っちまった。食ってないお前は死ぬことはない。それに風華はお母さんのことを心から信頼して、感謝していた。付き合い的にも俺が死ぬべきだ!」
「だ、だけどお前は男じゃんかよ!実里は女しか乗り移られないかもしれないじゃねかよ!」
「それはどっちにしろこの地域を抜けられればいいんだ。賭けだけど、お母さんが生き残るにはそれしかない。」
「だ、だけど」
「咲!それじゃあ話がまとまらないんだよ!時間が無いんだろ!?だったらお母さんを連れて逃げろ!どう考えたって俺がここで死ぬべきだ!
お前はどうしたいんだ!?お前はここにいる中で、自分が死んでもメリットなんかないってのは分かるだろ!何でそんなに引き止めるんだ!?」
「わ、私は!!...」
秀哉が足を負傷していながらドアを抑えているのを私は忘れてしまっていて、衝動的に秀哉の背中に抱きついた。その大きい背中がとても安心する。秀哉の温もりが服を通して分かる。
そう。私は...
「私は...お前の事が好きなんだよ...」



