「だとしても謝罪した時の幸江さんは異常だったと聞くわ。
ねぇ幸江さん。もうやめようよこんな悲劇。幸江さんはこれから死ぬまで人を殺し続けないといけないんだよ?」
「...ぅ......ぃ...」
「ここでもう終わりにしよう。源太さんと実里、伊介に立ち向かうんだ。幸江さんなら切り抜けられる。子供の時のトラウマを壊せる。だから」
「うるさい!!もう話すことは何にもないわ!」
幸江さんは銃口を私に向けた。完全に図星だ。本音は人は殺したくないしトラウマも残っている。この人は不本意ながらも人を殺してきた悪党、だけど生きる為には他に方法がなかった。今まで人の心を持っていない根っからの悪と思っていた幸江さんには、今では人間性が浮き上がって元はいい人だったと確信した。
この旅館内に入ってから失ってばかりだった。この人は風華が無惨に殺されているのを見ていた共犯だ。だけど私はこの人を助けてあげたいと心の底から思っている。他の人からするとこの感情は皮肉なものでしかないと思う。だが、この"首狩り"を終わらせる為にはこの人の協力も必要になる。
本心は殺してやりたいくらい憎い相手だが、私は見て見ぬ振りは出来なかった。
そんな私の気持ちとは真反対で幸江さんは興奮して今すぐにでも引き金を引く勢いだった。
「幸江さん...」



