首取り


幸江さんの指差す方向には小百合ちゃんが言っていた妹さんの特徴が全て当てはまる女の子の首がある。恵美と風華とは違って綺麗なままだった。恐らく地下へ連れていかれてすぐに殺されてしまったのだろう。


「大規模な故に伊介は除いて私達"首取り"は全力で殺しにかかった。だけど、あなた達は実里や私の手から何度も抜けて、そして一杯食らわした。あなた達のここまでくることが出来る、人間としての価値を見越してスカウトするわ。私達と一緒に来なさい。そうすればあなた達の怪我を治療してあげるし、これからは狩る側。実里の恐怖は無くなるわ。」


やっぱり...こんな事だろうと思っていた。
幸江さんはこちらに手を伸ばして言った。だが、今まで散々騙してきたその言葉を安易に信じることは難しい。なにより...


「ふざけんな...誰がお前らみたいな人殺しになってやるかよ...血も繋がっていないような二人の為に大勢の命を犠牲にしないといけないんだよ!...そんなお前らと一緒にいると虫唾が走る!!」


秀哉は歯をギリギリと噛み締め、睨みつけながら言った。そう...大切な人を殺されてそれで従う。そんな馬鹿みたいなことをしてたまるか!
そんな私達の意志を馬鹿にするようにクスクスと幸江さんは笑い出した。


「...何がおかしい...!?」


「フフフ。いや、可笑しくてね。その風華さんも同じことを言ってたと思ってね。」


「...どういうこと?...」