「そんな血も繋がってない奴のために人殺しをするのか?」
「仕方が無いじゃない。源太さんがいるんだもの。あの人は結構前から"首取り"をしていた。だからその分ここの旅館に対する気持ちが高いんでしょうね。実里や"伊介"のことを自分の子供のように扱ってるのよ。」
知らない名前が出てきたがあまり驚きはしない。その伊介というやつは多分小百合ちゃんが言っていた奴だろうだからだ。
「伊介に関しては小百合ちゃんは怖がってたぞ...」
「えぇ、そうね。伊介は本当によく分からない子だからね。」
「...一体何者なんだ?伊介や実里、この白骨死体の親父。この旅館には何があるんだ?」
幸江さんは実里のお父さんの箱をちらっと見るとまたため息を吐く。
「...これは私が受け継いだ時に聞いた話。本当かどうかは分からないわ。」
幸江さんは紙芝居をしてくれているようなゆっくりと私たちに理解してもらうように喋った。



