珍しくおばちゃんは私達を引っ張る発言をすると階段を降りていった。その積極的な行動に私だけではなく秀哉もポカーンとしていた。実際おばちゃんは優しいが故にいつも受け身。だからこんなに頼もしい行動を取ったことは見たことがなかった。
私達は顔を合わせて不思議がりながらおばちゃんの後を追いかける。
コンクリートの階段は思った以上に冷気が立ち込めていた。まるで冬にガンガンに冷房を入れた部屋の用だった。そのコンクリートの階段は思った以上深く、下まで降りるのには数分かかったくらいだ。
そして降りると目の前には真っ白の扉があり、そこの中心部には大きな鍵穴が空いていた。おばちゃんは一息つけると鍵を鍵穴に差し込んだ。
捻ってみるとガチャコンっと扉のロックが解除される音が響き渡った。
私達は緊張した。この先には何があるのか、風華と恵美はどうなっているのか、まるで予想だに出来ない未知の世界だ。
だがだからと言ってここで引き下がるわけにはいかない。
おばちゃんは大きく深呼吸すると「いくわよ?」と声をかけ、私達が頷くのを確認するともう一息つける。
おばちゃんが力を扉へ入れ、扉は徐々に広がっていった。



