私の飛び蹴りは実里の鳩尾にクリーンヒットして痛みの声を漏らした。そのダメージか、私の飛び蹴りの勢いなのか分からないが、実里は秀哉から手を離して数歩後ずさりをした。それでも倒れない実里は精神的には小学生だが、身体は本当に超人だな...
その後ずさりした実里を秀哉は見逃さず、すかさず体当たりをした。
実里は更に後ろへ下がっていくと、実里は後ろに倒れ始めた。いや、後ろへ落ちていく。実里のすぐ後ろには手すりがあったのだ。その手すりの先には防犯用の...恐らく私達が塀から逃げられるのを防ぐ為の番犬が何匹かこちらを見ていた。
犬はダラダラとヨダレを垂らしていて、綺麗で大きい歯を剥き出しにして、目がギラギラしていた。
今....犬達はスイッチが入っている状態だった。
実里はそのまま雪でぬかるんでいる地面へ頭から落ちていった。その様子をみた犬達は狼のように吠えると一気に襲いかかってきた。
大きな歯を実里の首元、肩、横腹、足、さらには顔にまで食い込ませていく。その犬達は少し恐れていたように、犬達の表情を見るとどこかヤケクソになっているようにも感じる。
恐らくだが、コロコロと姿を変える実里を異常と感じたのであろう。もしくは野生の本能くらいか?
この騒ぎを聞きつけた犬達がゾロゾロと集まって、次々に実里へ噛み付いてきた。最初にあった犬小屋に繋いでいたチェーンが外れていることに今頃気付いた。



