「さぁ。始めるわよ...」
皆返事こそしなかったが、分かっているっと言った感じだ。まぁこの中で乗り気なのは恐らく私だけ、返事されなくてもまぁ仕方が無いのか?そんなことを今さら気にしても遅い。もうやらなければ....
「キャーッ!誰かぁ!誰か助けて!!まだ死にたくないッ!!」
私は大声で助けを呼んだ。棒読みになっていないか心配したが、皆の反応的には大丈夫だったのだろう。
この作戦。実里を殺すには実里だけをこちらへ誘導することが必要で、それ以外が来たらそこで終わりだ。
ここの関門....ここさえ凌げば後は作業だけだ。
私は下唇をグッと噛み締め、心の中で祈った。すると正面、旅館構造でいうと外側ではなく内側の方からバタバタと足音が一人分だけ聞こえてくる。蘭と風華の母親は素早くその足音のする方にある両端の部屋に入り、入り口からホースを垂らして引っ張った。
咲と秀哉はそのホースを超えて、壁にへばりついた。そして私はその二人の真ん中について、私と咲と秀哉が一列で並んだ。その先にはホースがあるといった状況が作られた。
体勢は完璧。あとは実里だけが来るかどうかだが....
足音の方を目を凝らしながら見ると、口角を極限まで上げている実里が来ていた。後ろには誰もいない一人だけだ。



