私はここで死んではいけないの。彼には可哀想だけど、盾になってもらうわよ。
これで人数は少なくなって実里を殺せる機会が無くなってしまうかもしれないが、仕方が無い。私の最終目的は恵美を助けること。
幸江さんが銃を片手ではなく両手で構えると、私は秀哉の腕を掴む力をより一層増した。幸い秀哉は違和感を持ってはいるものの、私の考えまでは読めていない様子だった。
「やめてよ!どうしてそんなに人を殺すの!?何でそんな残酷なことが平気で出来るの?人としての感情はないのか!?....」
咲が目に涙を浮かべながら必死に訴え掛けた。やはり目の前で人が死ぬのは相当堪えたらしく、最愛の息子をなくした母親のようだった。
そんな咲の訴えに対して幸江さんはさらっと答えた
「一度に質問を何個も言われちゃあ困るじゃない...
まぁそうね....これは"義務"ってやつなの。学生は勉強が嫌いなのに何で学校何かに自らの足で行くの?それは"義務付けられているもの"だからよ。やらなければいけないこと、そこにどんな感情を抱こうとやることは変わらない。だからやらなければいけないことを私はやっているだけだし、もう感情とかが消えるくらいにやってるの。もう慣れてるの。
分かったら無駄な抵抗は止すことね。痛いのは嫌でしょ?」
まぁ知ってはいたが、この人達に説得なんて出来るわけがない。



