「何を...いってんの?....愛梨....?今自分が何を言ってるのか分かってんの!?」


その言葉を聞いた時私は固まった。期待していた言葉と逆方向の言葉が蘭から聞こえたからだった。普通、私の提案に嫌々....もしくは喜んで引き受けるだろう。

だって恨んでいる奴を殺すことが出来るのよ?なのになんで?

私は頭の中がチンプンカンプンだったが、蘭だけではなく、他の人もそう思っていると顔に出ていて私は思わずため息が出た。


「分かってるに決まってるわよ。逆に聞きたいわ。なんで否定するの?」


「だ、だってそんなの人殺しじゃん!私達が実里と同じ土俵に立っちゃいけないよ!!」


「人殺しを殺して何が悪いの?こんな状況、誰がどう見たって正当防衛。綺麗事を言ってる場合じゃないし、蘭は嬉しくないの?恵美を襲った憎い実里に一泡吹かせるんだから。」


「は、はぁ?嬉しい訳ないでしょ?恵美が死んでるならともかく、生きてるかもしんないんじゃん!それに、あんなの殺すのなんて無理に決まってるじゃん!」


「恵美を助ける時に絶対に立ちはだかるのよ?いずれ実里と対峙するんじゃあ今の内に手を打った方がいいに決まってるでしょ?それに、実里を殺せないって言うのは間違ってるわ。....いい案があるの。」