首取り

外見が変わる度に言葉遣いや感じも見事に変わっていきます。ですが、実里はいつになっても盲目。目が見えないのは変わりありませんでした。実里が何で変わり続けているのかは分かりません。年齢も不明。何が目的で今夜のようなことを幸江、源太と一緒にやっているのかも分からないんです。」


一心不乱。小百合は正気が失われているように目をずっと見開いたまま、催眠術にかかっているように私達に日頃の鬱憤を晴らすかのように情報吐き続けた。その状態を見るなり、私を含む皆が開いた口が塞がらない。さっきまでの貧弱、ビビりようは消えていた。さっきまでのさん付けといい、何故かこの子はもう私達が告げ口をしない、絶対安心と勘違いしているようだった。


「こんな変な状況にいるのにも関わらず、人を助けようとするあなた達にお願いです。襲っておいて何ですが、私と妹を救ってください。妹はツインテールで縛って、口元には犬に引っかかれた傷跡があります。早く助けて下さい。早く!早くしないとあの人が来る!!」


「あ、"あの人"?」


「えぇ!あの人です!!あの人は気分屋で、私達を弄んでる!!あの人がいる限り、私達は絶対にここから逃げ出せない!!あの人はイザとなったらこの旅館にいる「首取り」三人の誰よりもの脅威になる!!誰も逆らえない抗えない。あの人の遊びには。私達は今!!!あの人の展開した枠の中で動くコマなんですよ!時間が立つにつれ回転が弱まって力尽きてしまうコマと同じように、私達の命が...人生が徐々に終わりを迎えつつあるんですよ!!」