「....風華?」
小百合はうろ覚えみたいな感じでオウム返しをしてくる。私はもう我慢出来なくて、小百合に近づいた。
「昨日の昼に!!この旅館に来た女の子はどうなった!?って聞いてるの!」
私は小百合の胸に指を押し付けて脅迫するように聞いた。私はすぐハッとして、周りを見ると皆して驚いていた。特に蘭は。それもそうだろう、普段教室では本しか読まない物静かという印象があるからであろう。今さっきだって、特に荒々しいことはしてこなかった。恵美より先に隠してある自分が見られてしまい恥ずかしくなるが、そんなのは気にしていられない。
「さぁ!どうなの!?」
私の声に震えながらも小百合は口を動かす。
「わ...分かりません。ただ....その人と、もう一人の女の人は地下へ連れていかれました。」
「い....生きてる?....」
私は今心臓がバクバクしている。もし、生きているのなら天にも昇る気持ちにでもなるだろう。だが、もし死んでいると言うのなら私は今すぐにでも発狂して、小百合がグチャグチャの肉塊になるくらいまで殴り続ける自信がある。実際はそこまで人の拳では出来ないが、少なくとも一心不乱に殴り続けるであろう。でも、それとは反対に自分が絶望のあまり倒れ込んでしまうビジョンも見えるし、自殺してしまうかもしれない。そんな自分の姿を思い浮かべるもゾクッとする。



