首取り



「いい加減"君"付けうぜえからやめろよ!!見え見えなんだよ好意がよ!!テメェは黙って他の男に股を広げてればいいんだよ!!」


「!!あ、あんた!!調子乗んなよ!?」


蘭は興奮した闘牛のごとく、怒りに身を任せて蘭は私に掴みかかってきた。髪を思いっきり掴まれて怯みはするものの、私も負けずとして蘭の手を振りほどきながら、蘭を押さえつけてやろうと取っ組み合いが始まった。


「お、おい!やめろよ二人とも!落ち着けよ!!」


そう言いながら秀哉と愛梨が蘭を、おばちゃんが私の身体を掴んで無理やり引き離した。
次第に蘭も私も冷静を取り戻して、捕まりながらも息を整える。だが、今は少しだけ休戦しているだけだ。蘭の方を見ると凄い目をぎらつかせてこちらを見る。あんな事を言った私も悪いが、こんな状況でも私を押し倒してでも、秀哉を自分の虜に従ってる神経にはもう我慢が出来なかった。

おばちゃんと秀哉が私達二人を宥めてる中、愛梨は蘭から手を離して私をチラッと見ながら横を通り過ぎ、あの黒いカーテンの目の前にたった。


「何を....してるの?」


私の声を聞くなり、愛梨はほくそ笑みながらこちらへ振り返った。愛梨は哀れむような目をしていて、正直心にグッとくる。


「何って....ここの部屋に二人がいるかどうか確かめるだけよ。どうせ皆ここは調べたくないだろうけど、ここにもしいたら私達は絶対いない所を必死に探すことになるのよ?そうなったら、次第に順番に殺されていく。いわゆる無駄死によ?私だって調べたくないの。私はここにいないことを信じてる。そして希望が欲しいだけよ。」