首取り

何か、一段落がつくと部屋にこもり、作戦会議。そしてまた一段落つくと部屋にこもる事が習慣みたいになってきたな。まぁ、部屋しかゆっくりと話せないし、仕方が無い事なんだろうが。


「私は....何も思い当たらないわね。何かされたっていうことはないし....」


「やっぱりそうですよね。俺もイマイチパッとしなくて....」


お母さんもやっぱり同じことを仰った。だって俺とお母さんと辰吾はずっと一緒だったし、怪しいことは何も無かった。


「実里ちゃんはさ...さっき部屋に来た時、血の匂い以外にも何か別の匂いを嗅ぎつけたみたいだけど....それも罠なのか?」


確かに咲の言うとおり。皆口を揃えて「あっ!!」と声を上げてしまう。確かにそんなこと言ってたな。だけど...


「それが罠だとしても、いつ何処でかけられたのか分からないじゃない。それがわからなければ折角匂いを消してもまたかかってしまうわ。」


俺が思っていた事をそっくり愛梨が話してくれた。そう、対策が分かっても原因が分からなければ無限ループの中で走る終わりの見えないレースゲームみたいなものだ。
それに対して咲は少し悩んだものの、何か閃きが出た。


「もしかして、あの露天風呂の臭いが染み付いてあるんじゃない?あの露天風呂の匂いは強烈だったし、身体についちゃったのかも。」