首取り

まぁそんなことはさて置き、俺は幸江さんと実里の状況を見るために目を凝らすと想像もしなかった光景が見えた。

実里が暴れている後ろでおじさんが幸江さんに猟銃を突きつけて、幸江さんはまるで殺人現場を目撃した悲劇のヒロインのような感じで背中を壁につけ、座り込んでいた。その顔は酷く怯えていて、おじさんは明らかに怒っていた。


「貴様!!!実里を撃ったな!!覚悟は出来ているだろうな!!えぇ!!?」


「ちょ、ちょっと待ってください源太さん。落ち着いて。わ、私は自分の意思でやったんじゃないわ。『首』を撃ったつもりが、避けられてその弾丸が実里に当たっちゃったのよ。決して裏切った訳では」


「それは貴様の甘さが招いたことじゃろ!?貴様はいつから神になったと勘違いをした!?もしかしたら避けるかもしれん。もしかしたら手ぶれが起きて実里に当たるかもしれん。その可能性を無視して引き金を引いたのは貴様だ!今ッ実里を苦しめているのは貴様のせいだ!!『首』如きに遅れを取りおって!!このアホンダラ!」


「も、申し訳ありません....」


おじさん....源太さんの怒りは治まらず、今にでも脳天向けて発砲しそうな勢いだ。幸江さんは顔を真っ青にして土下座をして謝った。
それでもまだイライラを隠せない源太さんは幸江さんの目の前に座り込み、同じ目線でそしてキツイ眼光を放った。