その声をスタートの合図にしたかのように、固まっていたおばちゃんと愛梨はすぐさま玄関の戸へ向かい、勢いよく部屋から出た。
私もようやくその声でスタートを切ることが出来て、秀哉の手を借りながら立ったのだが、私の視界の端にはまだ座り込んだままの蘭がいた。
「蘭!今の内に早く逃げないと!!」
私が肩を揺らしてやると、蘭は私を見ながら引き笑いをし始めた。
「ハハッ。ビ、ビビっちゃって腰....抜けちゃった....」
「腰抜けても立つんだよ!殺されたいの?」
「いや....そんな気じゃあないんだけどさ」
私の手を掴みながらも立ち上がるが、下半身に力が入らずにすぐまた座り込んでしまう。
蘭も早く立って逃げないと行けないのは重々承知だったが、恐怖の化身は蘭の足を離すことはなく、下半身はガタガタと震えるばかりで力が出なかった。
一方実里は、少しずつだがググッと身体を起きあげようとしていた。口から「うぅ」と言葉を洩らしながら頭を左右に振っていたりしていた。
今なら倒せるのでは?そう思うがやはりそう思うだけで行動にはどうしても移せなかった。
実里は素手で人をいとも簡単に殺せてしまう。そんなやつを普通の人間が果たして太刀打ちできるのか?....それに、人を蹴り飛ばしたり、床ごと踏み潰したり、それに人の首を刎ねることが出来るっていうことは筋肉や皮膚の硬さからして私達とは別次元ということだ。そもそも本当に怯んでるのかも怪しい。
獲物を騙して近くに寄らせて、そこで首根っこかかれる可能性だってある。
とにかく今は逃げるしか手段がない。
私もようやくその声でスタートを切ることが出来て、秀哉の手を借りながら立ったのだが、私の視界の端にはまだ座り込んだままの蘭がいた。
「蘭!今の内に早く逃げないと!!」
私が肩を揺らしてやると、蘭は私を見ながら引き笑いをし始めた。
「ハハッ。ビ、ビビっちゃって腰....抜けちゃった....」
「腰抜けても立つんだよ!殺されたいの?」
「いや....そんな気じゃあないんだけどさ」
私の手を掴みながらも立ち上がるが、下半身に力が入らずにすぐまた座り込んでしまう。
蘭も早く立って逃げないと行けないのは重々承知だったが、恐怖の化身は蘭の足を離すことはなく、下半身はガタガタと震えるばかりで力が出なかった。
一方実里は、少しずつだがググッと身体を起きあげようとしていた。口から「うぅ」と言葉を洩らしながら頭を左右に振っていたりしていた。
今なら倒せるのでは?そう思うがやはりそう思うだけで行動にはどうしても移せなかった。
実里は素手で人をいとも簡単に殺せてしまう。そんなやつを普通の人間が果たして太刀打ちできるのか?....それに、人を蹴り飛ばしたり、床ごと踏み潰したり、それに人の首を刎ねることが出来るっていうことは筋肉や皮膚の硬さからして私達とは別次元ということだ。そもそも本当に怯んでるのかも怪しい。
獲物を騙して近くに寄らせて、そこで首根っこかかれる可能性だってある。
とにかく今は逃げるしか手段がない。



