「ここにいるやつを助けるために物音で気を引こうとしたんだね。でも残念でした~。そんなこと今まで何十回もされてるからもう気付いちゃうんだよね~。
アハハハハッ!!!....仲間を助けようとする奴ほど面倒臭いんだよね!しかも壺はどの部屋も同じ所にある。アハハ。そんなんじゃあ居場所を教えてるだけだ........ねッ!!!!」
そう言い終わると実里は足を踏ん張り、ジャンプしたかと思うとそれはあまりにも高く、飛距離があるジャンプだった。私と蘭の距離はほぼ真反対。なのに実里のジャンプは届くどころがまだまだ余裕があるジャンプ力。
一気に距離は縮まり、あまりの速さに身体が反応しても間に合わない。
私はやっても意味無いのに、あまりの怖さに目を閉じる。閉じたら絶対に逃げられない。だけど、閉じずにはいられなかった。
「クソッ、ガァァァァァァ!!!」
私は秀哉の雄叫びに反応して目を開けると、秀哉がジャンプ中の実里に思いっきりタックルをした。方向は大きくズレて、掛け軸の近くにあるこの部屋を支えている四本の柱の内一本の柱に頭からぶつかり、よろけている所を、床と壺と掛け軸が置いてある所の段差に躓き、そのまま盛大に倒れた。
私はその光景を呆然としていると秀哉にいきなり手を引っ張られた。
「おい!早く立て!皆逃げろ!!」



