首取り



「タヌキ....とかかな?」


「いや。タヌキじゃないな。最初何か引きずる音がした。」


私の問いにすかさず反応した秀哉は上の天井から目線を外さないでいた。それは秀哉だけではなく、全員が天井に目線をやっていた。それもそうだろう。この状況下では何が起きるか分からないからだ。
私もみんなと同じく天井に目をやっていると少し違和感を覚えた場所があった。
部屋の掛け軸が飾っている丁度上の所が少し色が違うのだ。

私はすぐさまそこに椅子を設置して、そこにのっかって天井の色が少し違うところを爪で削ってみると窪みが二つ出てきた。


「咲ちゃん?何それ?」


「....ちょっと調べてみますね。」


おばちゃんの質問にまともな返答をしなかったことを気にしながら私は二つの窪みに両手の指をかけ、手前に引いてみるとそこの部分だけ天井を取ることが出来た。取れた天井を片手に持ちながら天井に顔を入れると、最近何処かで嗅いだことがある臭いが充満していて思わず顔をしかめる。

この臭い....何処かで....
!!この臭い!血だッ!しかも結構キツイ....

私は外の空気を吸うべくして一旦顔を屋根裏から離した。そして片手にもつ抜き取った天井の板を見ながらふと気付く。
この抜き取った天井の裏には血痕があった。触ってみたがこの感じだと結構時間がかかっている。

だがまだあの音の正体を明らかにしていない。