首取り

秀哉の案にいち早く辰吾は反応して、少し嬉しそうな顔をする。
この地獄から抜け出したくてたまらない感じがダダ漏れだった。
この秀哉の意見に反対する者はいなく、私達は正面の門から脱出する為にそこへ向かうことにした。
正面は流石にあぶないんじゃないか?っとは思ったが、周りにはいつの間にかスイッチが入っていて、鎖が切れていて解き放たれた番犬がヨダレを撒き散らしながらこちらの様子を伺っていた。
この犬達の目を盗んで壁まで行くのはまず困難だし、壁を登るのも一苦労だ。犬と戦闘して勝ったとしても犬は一匹だけじゃない。束にされたらそれこそおしまいだ。
部屋との段差からして犬達の侵入が不可能なのは犬達も分かっているのか、こちらを睨みつけるだけだった。

穴を掘るとかいうバカ丸出しの作戦を考えた辰吾もいるが、そんなの何日かかることやら。
私達が脱出出来るルートは今のところは正面の門しか無かった。

私達はある程度の準備と気持ちを作って、音を極力出さないよう慎重に玄関の戸を開けた。廊下に顔を出し、外へ出ていいっという秀哉の合図を信じて、私もゆっくり廊下へ出ていった。玄関の戸を出てから私達は壁に張り付き、秀哉・私・おばちゃん・辰吾という順番でゆっくりと進む。