首取り



「あのッ!一体何かあったんですか?よければ力に....」



「咲ちゃん....だったわね。大丈夫よ。人様に力を借して頂くことはないわ。こう言っちゃあなんですが...これは家族の問題なので私達だけで大丈夫です。」


「お願いします。話して貰えないでしょうか?今さっきのやり取りで少し気がかりな事があったので........お願いします!!」


惠津子さんは必死に話を聞こうとする私を見ながら困った表情を見せていた。
私が惠津子さんの立場だとしても同じリアクションをするのは確定だ。しつこいし、迷惑な話だ。今すぐにでも追い払いたいという気持ちが何となくだが、ヒシヒシと伝わってきて少し気分が悪くなった。

しばらくしたら重い口を空けて「いいわよ。」っと惠津子さんは許可をくれて、話し始めてくれた。


「私達は受け付けの所でも言いましたが長女が誘ってきてこの旅館へ来たんですけど、未だに長女の姿が見えなくて....それで美津と優人が何度も長女の居場所を問うものですから、ついカッとなって強く当たっちゃったんですよ。『少し黙ってて!お母さんだって分からないの!』って。笑っちゃいますよね母親なのにあんな小さい子供に強く当たっちゃうんなんて....私自身も長女と早く会いたかったし、姿が見えない長女が今でも心配で心配で....私自身も分かってるんですよ。もっとしっかりしないといけないって。」