「相変わらず男みたいな口調だな。まぁいいや。」
まぁいいやじゃねぇよ!
何ちゃっかり男扱いしてくれたんだよ!
いつもいつも口調が男っぽいからって男扱いしやがって!私は好きでこの口調じゃないの!癖なの!
心の中で必死にそう叫んだ。実は言うと私は小さい頃は男に憧れ、あんな風にはしゃいで運動するのが夢だった。だから口調も変えたし、男の子と絡むことは多くなっていた。だが、小学五年生の時に好きな子が出来て告白したら「男っぽいからやだ」と言われて秒殺だった。
それからは自分なりに女に戻ろうと努力するが結局口癖は直らず、意識している時は出来るが驚きで気を緩んでる時とかキレた時はいつもの口調に戻ってしまう。男とかには今はあんまり馴れ合わないようにはしてるけど、男子は私の口調を面白がってよくちょっかいを出してくる。
そしてそれを見る周りの奴らが変な印象を持って、次第にあだ名は「咲兄」。自分が目指した女子とは真反対の結果となってしまった。
だからさっきガムくちゃ男に言われた「可愛い」が妙に引っかかってしまったし、秀哉の行動にも驚かされた。
なのにも関わらず、こいつに現実に叩き落とされた感じがしてムッとした。
蘭はため息を一つ吐いて私に愚痴り始めた。



