そう能天気に答える恵実。
今のはただの錯覚?
いや今のは明らかに女の人がいた!
「恵実その部屋にさっきは女の人映ってたよ!
逃げた方がいいよ!」
そう危険を伝えたら恵実も私の真剣差を感じたのかあたりをキョロキョロ見た。
「誰もいないじゃん。変な冗談やめてよ。ただでさえ夜なのにビックリするじゃん。」
そういいながら少し不機嫌になる。
本当に私の勘違いなのか...
それとも私だけが見えるのかな?
「ごめんね。多分私の勘違いだっ...」
私は声が途中から出なくなった。
恵実の後ろで天井からさっきみた女の人が音を出さずにゆっくりと落ちてきた。
まるで獲物に気付かれないように静かに...
「ん?どうしたの風華?もしも〜し」
後ろで起こってることに全く気付いてない恵実。
あの女の人は恵実が周りを見た時には天井にくっついていたのか...
そしてそんな恵実を見る女の人。
普通なら美人なのにその顔は白目で口が空いていて真っ青だった。
しかも右手にはナイフが持たれていた。
やはりあれは勘違いなんかじゃなかった!
「恵実後ろに女の人がいる!早く逃げて!」
私は恵実に危険を感じて大きな声で伝えた。
「え?」
不思議に思い後ろを振り返る恵実。
「ひっ!」