晴れ渡る空の下で、君のために風となる。

……朝練行こ。

沈みかけた気持ちを切り替え、再び校舎の外に出た。




リョータから返事が来たのは、追試期間の最終日だった。

一応確認、という程度の気持ちで靴箱を開くと、上靴の上に封筒が置いてあったのだ。


身構えていなかった私はあまりに無防備で、思わず目を見張った。

恐る恐る手を伸ばした手紙の感触は確かで、いつもなら場所を変えて開く封も、無人であるからと今回はその場で開けた。




【登坂 千鶴さんへ。


テスト、お疲れ様です。

部活と勉強を両立するのは難しいよね。


俺、全然頭良くないよ(笑)

ご期待に添えなくてごめんね。


俺の得意科目は、君と同じで体育です。