晴れ渡る空の下で、君のために風となる。

「積み重ねだって、さっきも言ったでしょ」


い、いつも通りだ……。

呆れたように息を吐いた真田は私から顔を逸らし、答案を机の中に仕舞った。

その際、92点という高得点の下に見えたのは“勉強の成果出たな”という文字と、なんとも言えないゆるさのニコちゃんマーク。


「真田、もしかして体調──」


悪い? 言い終わる前に、サトタツの声で名前を呼ばれる。


「あ……」

「ほら、お呼びだよ。何点だったか、ちゃんと報告するように」

「うわ、鬼だ」


言いつつ、サトタツの元へ向かう。

このニヤニヤ顔は……言わずもがな。


「登坂ぁ。お前、テストの度に欠点ギリギリ衝いてくるのやめろよー」

「ちょっと! 大体の予想が立てれることを大声で言うのやめてよ!」