リョータは穏やかな表情のまま、真っ直ぐに私を見据えている。
「仕方ないって割り切ったつもりで、本当は諦め切れてなかったんだ」
「リョータ……」
「まだ……手も足も動く。自由ではないかもしれないけど。まだ自分の足で立つことのできる今が、最後のチャンスなんだ」
彼の目は揺るぎなく。どこまでも澄んでいて、あまりに力強く、吸い込まれてしまいそうになる。
それでも、冷静になって、なけなしの理性を奮い起こさせた。
「リョータの気持ちはわかった。……でも、やっぱり私は、いいよって言ってあげられない」
「…………」
「リョータの体調が悪くなるのを目の前で見てきたのに……更に悪化するようなことに、手なんて貸せるはずないよ……っ」
両手で包んだリョータの手は、ちゃんと温かい。リョータが確かにここにいるという証だ。
ずっと手放したくない。叶うことなら、宝箱に入れて失くさないように頑丈な鍵をかけておきたい。
「登坂さん」
「ダメったらダメなんだってばっ」
「仕方ないって割り切ったつもりで、本当は諦め切れてなかったんだ」
「リョータ……」
「まだ……手も足も動く。自由ではないかもしれないけど。まだ自分の足で立つことのできる今が、最後のチャンスなんだ」
彼の目は揺るぎなく。どこまでも澄んでいて、あまりに力強く、吸い込まれてしまいそうになる。
それでも、冷静になって、なけなしの理性を奮い起こさせた。
「リョータの気持ちはわかった。……でも、やっぱり私は、いいよって言ってあげられない」
「…………」
「リョータの体調が悪くなるのを目の前で見てきたのに……更に悪化するようなことに、手なんて貸せるはずないよ……っ」
両手で包んだリョータの手は、ちゃんと温かい。リョータが確かにここにいるという証だ。
ずっと手放したくない。叶うことなら、宝箱に入れて失くさないように頑丈な鍵をかけておきたい。
「登坂さん」
「ダメったらダメなんだってばっ」



