晴れ渡る空の下で、君のために風となる。

「プロになるんなら甘えてらんねぇなと思ってさ。とりあえず、苦手な勉強も頑張ってみたんだよ。したら、なんと追試回避」


やれば出来るんだよ俺、と追試ギリギリだったにも関わらず大口を叩くので、さっきの仕返しとばかりにお尻に軽く蹴りを入れてやる。

すると、忌々しそうに私を見下ろしてきたので、とりあえずスルーしておいた。


「お前は? 卒業したらどうすんの?」

「私、は……」

「インハイ勝ち上がってるし、大学から推薦とか来るんじゃねぇの」

「……今のところ、そういう話は一切いただいておりませんが」


関係ないからって、無責任なことばっかり言って!

でも……そっか。康介、プロになるんだ。


「ねぇ康介。まだ余力ある?」

「ねぇよ。なんで」

「この後、河川敷走りに行かないかなと思って」

「はぁ? もう真っ暗だぞ?」

「サッカーするわけじゃあるまいし、暗くても平気でしょ。それとも何、Jリーガーになるってのにそんなに体力ヘッポコなわけ」


片方の眉を上げて放った挑発は、見事康介にクリティカルヒットしたらしい。


「はぁぁぁ!? 全然疲れてねぇし! お前より全然走れるし!」

「あ、そう? じゃ、帰ったら着替えて走ろうね」