いつトンネルを抜けるんだろう……。
そんな疑問を抱く程度には長いトンネルで、私は暗闇の先にあるはずの光を心待ちにした。
だけど光が差す気配は一向になく、疑問を抱き始めた頃、どこからか飛んできた紙飛行機が目の前に落ちた。
なんだろ、これ……。
椅子から身を乗り出して拾い上げた紙飛行機の翼の部分には、見慣れた字で私の名前が記されている。
リョータだ! ってことは、この紙飛行機は彼からのものか。
認識した瞬間、車窓の向こうに鮮やかな青が広がった。
晴れ渡った空。彼が好きだといった景色だ。
紙飛行機を手にしたまま、身を乗り出して窓の外を眺める。
鮮やかな青に目を奪われていると、背後から紙飛行機を抜き取られた。
慌てて顔を上げた私を冷ややかな目で見降ろしていたのは、幼なじみだ。
彼は何も言わずに紙飛行機を握り締め──車窓から飛び降りた。
「……っ!」
そんな疑問を抱く程度には長いトンネルで、私は暗闇の先にあるはずの光を心待ちにした。
だけど光が差す気配は一向になく、疑問を抱き始めた頃、どこからか飛んできた紙飛行機が目の前に落ちた。
なんだろ、これ……。
椅子から身を乗り出して拾い上げた紙飛行機の翼の部分には、見慣れた字で私の名前が記されている。
リョータだ! ってことは、この紙飛行機は彼からのものか。
認識した瞬間、車窓の向こうに鮮やかな青が広がった。
晴れ渡った空。彼が好きだといった景色だ。
紙飛行機を手にしたまま、身を乗り出して窓の外を眺める。
鮮やかな青に目を奪われていると、背後から紙飛行機を抜き取られた。
慌てて顔を上げた私を冷ややかな目で見降ろしていたのは、幼なじみだ。
彼は何も言わずに紙飛行機を握り締め──車窓から飛び降りた。
「……っ!」



