「あんなに彗月にべったりくっついててよく他の女子なんて見てたな」


それはクラスのやつに散々言われたし、後輩にも彗月にも言われたからもう慣れている。


いつもだったら、
「好きなやつくらいできる」
って返事するのに、この先輩には素直に打ち明けてしまう。



「…泣きそうだったんですよ、その子」


「同情?」


「…っていうよりは、泣いて欲しくないな…って。それって好きなんじゃないかと思って」


「…それはどうだろう」