「ほら、次行くよ」


「もう無理…空間が乙女…」


「凛ちゃんがこの場で浮いてる感は否めない」


「帰りたい…」


文句を言う彼の背中を叩きながらアクセサリーや小物を物色する。


「そもそもアイツお嬢さんだから欲しい物とか何でも手に入るよな」


「凛ちゃん、これは気持ちの問題だから」


「…わかってるけどよー」


面倒くさがっていても、彼は商品から目を逸らさない。

色々言っても彼は優しいのだ。


「じゃあ、これ」