「彗月、頼むから…ちゃんと聞いてくれ」
「凛ちゃんは私のことを親友だと思ってるでしょ…?それ以上でもそれ以下でもないの。私達の関係なんて」
そんな傷ついた顔をさせたいわけじゃない。
今日だって仲直りがしたかったのに。
どうしてこうなっちゃうのかな?
「それ本気で思ってるのかよ」
「当たり前でしょ?」
「ほんとお前って鈍感だよな」
「はぁ?凛ちゃんだけには言われたくないからね」
「そのままそっくりお前に返してやるよ」
呆れた顔がどうしてもムカついて、ついつい言わなくてもいいことまで言ってしまう。
「てか、好きって言うのやめてよ!冗談でも怒るよ!?」
「お前が本気にしねーからだろ!?」
「私が本気にしたらどうするの!?親友なのに?」
自分で放った親友という言葉が鋭利な刃物のように突き刺さる。

