「なんか久し振りだね」 「だな」 ぎこちなく笑ってみせると1週間ぶりの凛ちゃんは困った顔をした。 約束なんてしなきゃよかった。 夏休みに入る前、考査よりも前から花火大会に行く約束をしていた。 その時はこんなに顔を合わせづらいことになるとは思ってなかったけど。 「行こう」 「うん」 私に興味がないのか、浴衣を着ていることについてはノーコメントでさっさと歩き出す。 キスのこともついでに忘れてくれればいいのに。