そんな元気よく傷をえぐるなよ、俺だって悪いなって思ってるんだから。 「そんなことどうでもいいんです」 「うわ、どうでもいいって言われた」 「先輩は少し黙ってください」 「遊はほんと俺に当たり強い…」 しぶしぶ遊の向かいに腰を下ろすと伊織がお茶を出してくれた。 あ、お前はトレンチコート着ないんだ。