「どこに行っちゃったのかと思った。応援ちゃんと見なきゃ」


応援っていうか、青山先輩でしょ。先輩が見なきゃいけないの。


「あー、正面で見たいなって思って」


「確かにこの辺が正面だよね」


「ほら、スタンバってるの見えますよ」


「うーん…視力が悪いからよく見えないや」



背伸びをしてからすぐに諦めた先輩はそれでも私が指差した方を見つめ続けている。


そのいたいけな姿を見せつけられたミーハー男子共は地にひれ伏していた。