~茜視点~ 「やっぱり、俺が着いていけばよかった…。」 先輩は悔しそうに顔をゆがめた。 「人に流されちゃってて…気づいたら遠くまで行ってたみたいなんです。」 本当にごめんなさい先輩。 「ううん。茜の方向音痴を忘れてた俺に責任がある。こんな近くでも迷うなんて…。」 馬鹿にされてるような気もするけど、気にしない。気にしない。