私の彼。

右を見て…左を見て…。

どっちも長い廊下が遠くまで続いていた。

本当に大きいお屋敷…。これ、家とかそういうレベルじゃないって。

誰もいないことを確認して、私は廊下に足を踏み出す。

いつも、トイレとかお風呂で廊下には出ているけど、目的が脱走となると緊張する。

既に手は汗でべっとり…。

今日は屋敷の下調べかな。とりあえず、片っ端からドアを開けていこう。