あの男は、その後警備員に捕まって行った。


優瞳が事情を話し、俺も大事にはならずに済んだ。

「大丈夫……?痛くない?」


かなり、強く殴った様で手の震えが、止まらない俺の手に包帯を、巻く。


もっと痛いのは…………君なのに。



「ごめん、怖かった…よな」


無我夢中で殴ったさっきのことが


頭から離れてくれない。


理性を失い、やりすぎた俺。



「私……………


嬉しかったよ。」


嬉しかった…!?

思わず優瞳の顔を見ると


優瞳はフワリ、と笑っていた。


なんで…………?