栗栖………ー?


どっかで聞いた名前だな、と考える。

委員会で、一緒の栗栖 瞬か…、とはた気づく。


だけど、何だか腑に落ちない。


こんなチャラチャラしたやつが委員会に入るか??


人は見た目ぢゃないけれど、優瞳に近づく奴は何だか疑ってしまう。


一人モクモクと考えてると



「君が、柊 廉くん…?


彼氏なんだろう?」


俺のこと知ってるのか……

優瞳が、言ったのか、と納得する。


「ああ、そうだよ」


「俺、委員会で天宮といつも行動してるんだ。

ヤキモチ妬かないでね。

君だけの”モノ“ぢゃないんだから」

っっ!!!!


こいつ!!!!


拳を、ぐっと握る。


「天宮、またな。デート楽しめよ」

うん、と何も知らない優瞳は笑って手を振ってる。



なんだ……………


この気持ちは……………


黒くドロドロする気持ち。


募るイライラの止め方を


俺は、知らない。


知らない感情が、突き刺さって消えない。


この感情がなんなのか、まだ知らない。