入学式を終えてぞろぞろと帰る群れの中に気だるそうに歩く、少年と目があった。


髪は黒髪、ピアス、ネックレス、着崩れした制服。上履きは踏んでる。


そんな彼…ー


私を、ガン見してくる彼の目から


先に目を逸らしたのは私…………




なんだか、見透かされてる気がして。


「どうした?優瞳」


心配そうに聞くゆゆ。

なんでもない、と笑った。


教室に入ると気になることを聞いてみた。


「今からなんだっけ?」


「軽く自己紹介だって。私、何言えばいいかな。自己紹介とか苦手」モジモジ話す流愛ちゃん。



教壇にいる先生が、見渡して言う。


「今から1人ずつ、自己紹介していけ。俺は荒木 要〈アラキ カナメ〉ぢゃあ、まず天宮」


きた!!


ガタンと立ち上がると一気に注目を浴びる。


「天宮 優瞳です。k中出身で、趣味はおしゃれです!一年間よろしくね」

にこり、と笑って挨拶したら、男子達は急に下を向きヤベー、と俯く。


女子は、鼻を押さえて顔を伏せる。


どうしたのかな…?


ゆゆを見たらふふん、と笑っていた。